生物種メタボロームモデル・データベースの構築 (有田) 」の動物種への拡張 (川島)

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「生物種メタボロームモデル・データベースの構築 (有田) 」( ~H29 )の拡張として at SPARQLthon59

 1. メタボロームモデル・データベースのメタデータのRDF化  2. メタボロームモデル・データベースの動物種への拡張

 を目指している。動物(Metazoa)の化合物データは、既存の各種データベースでは網羅性が低く、情報の整理が必要である。    これまでに文献情報から動物由来の天然化合物を約756種類見つけている。  このうち、KEGGのCompoundやKNApSAcKで網羅されているのは、それぞれKEGG(128種類)、KNApSAcK(91種類)のみである。またKNApSAcKの91のうち、動物種との関連の記載があったものは25種類のみで、残りは全て植物由来の化合物としての記載であった。

今回は、Review論文を調べることで、動物由来の天然化合物がこれまでにいくつぐらい記載があるかを調べたところ、
Leal MC.らが、PlosOne誌に発表している記事に求める情報を見つけた。
(Leal MC. et al. (2012) PlosOne 7 (1) : e30580 )
これはNatural Product Report誌に掲載された、1990年から2009年まで、各年毎の新規発見天然化合物の情報をまとめたものである。情報のまとめには実際の発表年とズレがあるため、まとめ記事の発表年は1992年から2011年までの、20年間にあたる。これによると、約10000種の化合物が、海産無脊椎動物由来の天然化合物として発見されているとのことである。

(初日のラップアップでの質問:片山)それだけの種類の化合物を、一つ一つ手で記載していく予定ですか?

(答え:川島武士) 無理なので、今後、もうちょっと対応可能な方法を模索する。

 追記=> 先ずは化合物種類で1000種類ぐらいまでの調べ、化合物ごとの記載内容として何を書くべきかを決め、次に予算を獲得して技術補佐員を雇うなどを考えないといけないだろう、と考えている。   植物と異なり、動物は、その動物から検出されたとしても、自らが体内で代謝/合成していないことが多く、単にエサとなる植物の成分であったり、もしくは共生細菌が作る化合物であることが多い。そのような関連性の情報には注意が必要だが、生物学的にはむしろ面白い発展性があると思うので、うまいデータベース化を考えたい。